丹波市市営住宅の入居条件

 「丹波市市営住宅条例」の入居要件を緩和して、生活に困っている方が入りやすくする制度改正が行われます。

議案63号 丹波市市営住宅条例の一部改正

 具体的には、次のような緩和が行われます。

  • 親族要件を緩和して里子等も含むように
  • 単身者申込の要件のうち60歳以上を18歳以上に
  • DV被害者について裁判所命令なくとも女性相談支援センターの証明書で可能に

現行の入居条件は?

 まず現行の規定を見ておきましょう。今回の改正項目は太字で示しておきました。

 市営住宅の入居者は、条例の第6条で資格を規定しています。

 まず、市税等を滞納していないことが条件で、次の条件に当てはまることとしています。

  1. 同居親族(パートナーシップ含む)またはその予定の者があること。
  2. 収入要件は158,000円以下。ただし次の場合は214,000円以下。
    ・障がいのある方、被爆者等
    ・60歳以上かつ同居者も60歳以上あるいは18歳未満
    ・就学前の子どもがいる場合、その他
  3. 住宅に困っていること
  4. 暴力団員で無いこと

 ただし、このうち同居親族がいる場合という条件を外し、単身でも良い場合として、次の人たちを含めています。ただし、収入要件、住宅困窮要件、非暴力団員要件は同じく適用されます。

  • 60歳以上の者
  • 障害のある方
  • 戦傷病者等
  • DV被害者等

 さらに、被災者に関しては、住宅困窮活非暴力団員であれば、収入要件なく受け入れ可能としています。

 こうした条件のうち、太字で示した該当箇所の条文を改正し、冒頭に述べたような緩和を行うものです。

 なお、今回の改正の背景には、国による「特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律施行規則」改正があります。家族の多様化をふまえ、里親制度なども含めるようにしたものです。

その他の議案

 ここまでで紹介しきれなかった、6月議会に提出されているその他の議案を簡単に紹介しておきます。

議案54号 丹波市税条例の一部改正

 令和6年度税制改正により地方税法等も一部改正されました。詳細は総務省の「税制改正(地方税)」を確認、「概要」にまとめられています。

 そうそう、個人住民税所得割額から1人1万円減税される定額減税などが入る改正だったですね。なんかややこしいけど。

 今回の条例改正は私立学校法の条ずれ、公益法人に関わる特例規定の削除という内容です。

 なお、公益法人に関わる特例規定は削除されますが、上位法で規定されていますので、特例扱いは変わりません。

議案58号 丹波市福祉医療費助成条例の一部改正

 これも令和6年度税制改正に伴うものです。「租税特別措置法」の条ずれに合わせた変更です。

議案56号 市有財産の無償譲渡について(八幡神社)

 こちらについては、「政教分離と目的効果基準」を参照ください。

議案59号 物品購入契約の締結
議案68号 工事請負契約の締結
議案69号 物品購入契約

 59号は消防ポンプ自動車を6,490万円で購入。
 68号は小川小学校南校舎長寿命化工事で、1憶5,686万円の契約です。
 69号は電子黒板106セットを2,966万7千円で購入するもの。

 金額的に議会の議決事項に入るので、議案となっています。「議会に付さなくてはならない事件たち-事故繰越しの話も少し-」参照。

議案61号 市道路線の変更(東304号線)
議案62号 市道路線の廃止(宮の本線5号)

 61号は医療センター付近から、県道青垣柏原線をつなぐ市道を整備することに伴うものです。
 62号は西芦田地内の、一般交通の用に供していない路線を廃止するもの。

 市道認定については、「丹波市市道の現状と認定基準と管理」を参照ください。

議案52号 兵庫県町議会議員公務災害補償組合規約の変更に係る協議
議案53号 兵庫県市町村職員退職手当組合規約の変更に係る協議

 いずれも事務所住所を変更することに伴い、規約の変更を行うことから、組合において協議を行うことについて、議会の議決を必要とするものです。
 このあたりの流れについては「一部事務組合の協議と議会の議決そして教育委員会の意見」で紹介しました。

議案65号 字の区域変更
議案66号 字の区域変更
議案67号 字の区域変更

 土地改良事業、あるいは地籍調査の結果、入り組んでいた字名を変更し分かりやすくするもの。

議案60号 丹波市廃棄物の適正処理、減量及び再利用に関する条例の一部改正

 今回の議会における話題のものですが、これについては過去、解説投稿を多くしてきました。
 もっとも最近の「ごみ袋料金引き下げ実現への道」を参照ください。

 政策としては筋の悪い政策ではあります。SDGsに添っていませんし、ごみを出す方の負担を市民みんなの税金からの負担に変えるだけなので。
 でも、それを良しとされている民意は重視せざるを得ず、ぼくとしてはここで紹介した決議に沿っているのであれば、良しと考えます。

 これまでの投稿は以下の通り。

みんなでごみ袋半額化を目指そう!(2021.01.23)
ファクトフルネスなごみ環境問題(2021.06.08)
ごみの減量には本気の施策が欠かせない(2021.06.11)
丹波市のごみ処理手数料、実は高くない(2021.12.21)

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