一部事務組合ってなんだ?

 「丹波市・一部事務組合公平委員会」について取り上げた機会に、一部事務組合って何ぞや、ということをまとめておきましょうか。

 一部事務組合というのは、地方公共団体が、その事務の一部を共同して処理するために設置する、特別地方公共団体です。
 ごみ処理や消防などを、隣接市町村と協働して広域的に行うなどが典型的。

 丹波市が関係するものとしては、下水汚泥の処理を西脇市(黒田庄町分のみ)及び多可町と協働する「氷上多可衛生事務組合」と「丹波少年自然の家事務組合」になります。

特別地方公共団体への寄り道

 一部事務組合は「特別地方公共団体」であると述べました。特別地方公共団体には、特別区(東京都の23区)、地方公共団体の組合、そして財産区の3種類があります。

 一部事務組合は、このうちの地方公共団体の組合にあたるわけですが、組合形式のものには、一部事務組合の他に広域連合が入ります。
 ぼくなどつい関西広域連合を連想しますが、総務省の「広域連合」を参照したところ、このように複数都道府県に渡るのはむしろこれが唯一。都道府県単位の後期高齢者医療広域連合が代表的な例でした。

 それから財産区というのは、その地域の住民(集落など)で山林やため池など特定の財産を管理するために設けられたものです(地方自治法294条)。
 丹波市にはありませんが、たとえば「八尾市 財産区について」などの情報を見ていると、逆に、丹波市の呼称で言えば縁故使用地などのことではないかと思い、もやもやしてきました(「縁故使用地と旧慣使用地」参照)。

 もちろん、財産区の場合の名義は集落名等なのでしょう。そして丹波市の縁故使用地等は市の名義です。でも、登記時の名義のままなら、旧村名、つまり現在の集落名の場合もあるわけで、さて。
 あ、でもこの先はまた沼にはまっちゃうので。

一部事務組合の規約変更に必要なこと

 閑話休題。

 一部事務組合です。

 今回の定例会に、一部事務組合の規約を変更する協議に入りたいので、議決を求めるという議案が出されています。

 もとより、規約の変更は一部事務組合において為されるものです。

286条 一部事務組合は、(中略)規約を変更しようとするときは、関係地方公共団体の協議によりこれを定め、(中略)都道府県知事の許可を受けなければならない。(後略)

地方自治法 286条

 構成団体で協議すればよいわけですね。
 ただし。その協議に入るときの決まりがあります。

290条 (前略)第286条及び前二条の協議については、関係地方公共団体の議会の議決を経なければならない。

 ということで、丹波市議会の議決を経た後、一部事務組合を構成する関係地方公共団体と協議を始めるという段取りとなっているわけです。

近隣団体との事務の共同処理

 一部自治組合の設置根拠は地方自治法です。

第284条 地方公共団体の組合は、一部事務組合及び広域連合とする。
2 普通地方公共団体及び特別区は、その事務の一部を共同処理するため、その協議により規約を定め、(中略)一部事務組合を設けることができる。(後略)

 事務を共同処理して能率をあげる。
 能率については、「国家行政組織法」の第1条に目的として「行政事務の能率的な遂行のために必要な国家行政組織を整える」として定められているという話を「公平委員会というお仕事」で紹介しました。

 地方公共団体が事務を共同処理する仕組みって、全体としてどんなものがあるのでしょうか?
 法人格を有するものとしては、先の「特別地方公共団体」で述べたうち、一部事務組合と広域連合があります。

 他に地方開発事業団や全部事務組合・役場事務組合といった形態もありますが、「地方開発事業団」は昭和30年代から40年代にかけていくつか設置されたくらいで、今では解散が決まった一事業団が残るのみ。
 また、「全部事務組合・役場事務組合」は昭和35年以降活用例は無いとのこと。

 法人の設立を必要としない簡単な事務の共同処理の仕組みもあります。これらは比較的多くみられます。

  • 協議会
    広域行政圏計画の策定や小中学校運営など、複数の地方公共団体が共同して計画策定や管理執行等を行うための制度。
  • 機関等の共同設置
    介護認定審査会を共同設置する、公平委員会を共同設置するなど。
  • 事務の委託
    公平委員会を他の公共団体に委ねたり、住民票等の交付を委ねたり。

 自治体としては、こうした仕組みを見比べつつ、適した事務軽減策を取っていくことになりますね。
 以上、一部事務組合の紹介でした。

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