暴走する「世間」―世間のオキテを解析する

おもしろい。非常に刺激的。 世間学については、以前にも『世間学への招待』などで触れて、その着想を新鮮に感じていた。こちらも入門書としておもしろく、お薦めだ。 それで。 ぼく自身は「世間」が日本を読み解くために有効な枠組みであると感じる一方で、現代においてそれは 続き …

親密性の社会学―縮小する家族のゆくえ

介護の社会化が進められている。 それはたとえば、介護保険制度を導入し、介護士などによるケアができる体制を整えることを意味している。つまり社会化とは、介護や育児といった、これまでは家庭内で担われてきた役割を家族から切り離し、社会としてめんどうをみようということだ 続き …

地域切り捨て―生きていけない現実

力作。 学術的な冷静な視点と、ジャーナリストによる現場の熱い空気が、よい混合をみせている。地域問題を考える人は必読。ここには、数多くの「生きていけない現実」がある。 現実に押しつぶされるような感覚というのは、こういう感覚を言うのだろうか。 しかし本書は、その現 続き …

子どもの脳と仮想世界―教室から見えるデジタルっ子の今

教室から見える、とあるように、著者の戸塚さんは長年教育の現場で子どもたちに接してきた教師であり、ITを利用した授業でも先進的な取り組みをしてきた人。 その経験をふまえた印象的なエピソードが第四章に描かれている。 それは、マコたんの話。

日本人の意識と行動―日本版総合的社会調査JGSSによる分析

日本版総合的社会調査(JGSS)というのは、2000年から行われている調査。 世帯構成や職業などのほか、政治意識や人生観、友人関係にいたるまで、多岐にわたる項目について尋ねる、ものすごい内容だ。サンプル数はおよそ5000で、6割くらいの回収率という。 調査結果 続き …