76年ぶりに見直された保育士配置基準

 昨年、保育士の配置基準が76年ぶりに見直される、として話題になったことをご存知でしょうか?

 保育士の配置基準というのは、保育士1人が受け持つこどもの数のこと。「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」に次のようにあります。

第23条 保育所には、保育士、嘱託医及び調理員を置かなければならない。ただし、調理業務の全部を委託する施設にあつては、調理員を置かないことができる。
2 保育士の数は、乳児おおむね3人につき1人以上満1歳以上満3歳に満たない幼児おおむね6人につき1人以上満3歳以上満4歳に満たない幼児おおむね20人につき1人以上、満4歳以上の幼児おおむね30人につき1人以上とする。ただし、保育所一につき二人を下ることはできない。

 この基準の制定は1948年。以来、この職員の配置基準のところについては変わることがなかったそうです。
 それが初めて見直されるというのだから、大ニュース。

手厚くなる保育士配置

 具体的には、3歳児についてはこれまでの20人に1人の保育士だったのが15人に1人に、4、5歳児についてはこれまで30人に1人だったのが、25人に1人になります。
 すなわち、手厚くなるということですね。最近ときに話題になることがあった園における事故などへの対策という面があります。

 今後1歳児についても6対1から5対1に改善する方向です。詳細については「令和6年度保育関係予算案の概要」を参照ください。

議案28号 丹波市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部改正

 これを受けて、丹波市でも条例を改正し、満3歳以上4歳未満について20人に1人から15人に1人に、満4歳以上については30人につき1人から25人につき1人にします。

 こうした歴史的変更の背景にあるのは政府の「こども未来戦略」ですが、この話についてはまたあらためましょう。

夏季休業の延長とアフタースクール料金

 小学校の夏季休業日が延長されます。これまで8月27日までだったのが、8月31日までになります。
 背景にあるのは、熱中症対策です。お盆を過ぎたとはいえ、まだまだ暑い。

 さらに、標準時数は1,015時間なのですが、実際の時数は約1,100時間と授業時数が超過しているのが現状。教員の働き方改革の面からも時短が必要と、中央教育審議会でも言っている。

 そこで夏休みがもとのように8月いっぱいに伸びるのですが。

議案27号 丹波市アフタースクール実施条例の一部改正

 そうなると、アフタースクールで預かる日数が増えます。

 なので、利用する児童の8月の利用料金を、月額8,000円から10,000円に変更しようというのが、今回の条例改正です。

 以前、夏休みが短くなった時の話は「12月議会と短くなる夏休み」でしましたね。
 この時10,000円から8,000円に安くした利用料金をもとに戻すということ。

 令和6年度予算書によれば、利用者負担金収入は5,926万円。昨年が5,841万円だったので、85万円ほど増加で見込まれています。
 ちなみにアフタースクールの利用者数は、延べで年間150,000人前後です。

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