同じようで違う下水処理施設―及び規則と規程ってどうちがう?―

 昨年4月に上下水道部が統合され、新たに春日庁舎にワンストップのお客様窓口ができました。
 今回の議会では下水道事業についての条例変更があがっています。

議案37号 丹波市下水道条例及び丹波市下水道事業受益者負担に関する条例の一部改正
議案38号 丹波市コミュニティ・プラント及び農業集落排水処理施設条例の一部改正

規則と規程、そして規定

 下水道事業はこれまで、「丹波市下水道条例」のもと、市長が定める「丹波市下水道施行規則」の定めのもとで運用されてきました。

 このほど下水道事業について「地方公営企業法」を全部適用したため、業務についても「管理規程」を制定することになりました。

第十条 管理者は、法令又は当該地方公共団体の条例若しくは規則又はその機関の定める規則に違反しない限りにおいて、業務に関し管理規程(以下「企業管理規程」という。)を制定することができる。

地方公営企業法

 「できる」規定ではありますので、するしないは任意なのでしょう。上水道の場合は、「丹波市水道事業給水条例施行規程」として、昨年の統合時から規程に変更されています。内容的には「規則」時代と大きく変わりません。(下水道事業が同時にできなかったのはどういった事情かな。)
 ちなみに「管理者」ですが、上下水道とも、丹波市では市長が務めるものと条例に記されています。

 ところで、規則規程

 ちょっとややこしいですが、「規則」というのは地方公共団体が独自に定めるもので、いわば条例に次ぐ「自治立法」です。条例と違って議会の議決は必要なく、「公布」することで効力が発生します。

 一方で「規程」というのは、「服務規程」のように企業が定めるもので、社内規程などもそうですね。
 丹波市では上水道、下水道、駐車場などが公営企業として独立採算としています。

 なので、下水道事業も必要な事項は「規則」ではなく「規程」として管理者が定めていくことができると。そういうことです。

 ちなみに「規定」という表記をするのは、個々の条項のことで、たとえば規則にある規定とかいう用法も可能です。
 一例として「丹波市水道料金等のコンビニエンスストア収納事務委託規程」から冒頭を引用しましょうか。

第1条 この規程は、地方公営企業法第33条の2の規定に基づき、丹波市水道事業及び下水道事業の業務に係る水道料金等を収納する事務を料金収納代行サービス会社及びコンビニエンスストアに委託することに関し、必要な事項を定めるものとする。

 ね。「規程」と「規定」が使いわけられていますね。

下水道処理施設の統合へ

 議案38号に関しては下水道処理施設の統廃合に伴う改正も含まれます。

 これについては、「丹波市下水道施設統廃合について」に詳しいです。

 丹波市では、平成30年度末で35の処理施設を抱えています。多くが2000年前後に整備されたもので、建設後20年から30年が経過しています。
 これを統合して18カ所まで減らそうという計画です。

 統合にあたっては、統合先の施設の処理計画能力の範囲内で統合し、増設はしないことが前提。また廃止する処理施設の建物はそのまま有効活用され、貯留した汚水を、隣接する核となる処理施設へ圧送管で送るようにします。

 地域別に言えば、以下の計画です。

  • 柏原 1→1
  • 氷上 10→6
  • 春日 9→6
  • 山南 8→3
  • 市島 7→2

 種類別では、現在3つある公共下水道はそのまま。8つある特定環境保全公共下水道もそのままとし、主にそこに隣接する施設の排水を集めます。
 廃止されるのは5つあるコミュニティプラントのすべて、19ある農業集落排水処理施設のうち12です。

似ているようで管轄の違う下水処理施設

 まてまて。

 下水処理施設といっても、なんで種類がいろいろあるのでしょう?

 簡単に言えば、管轄する省庁が(ということは基づく法律が)違うんですね。まぁ、厳密にこの地域だからこれというより、事業の実施時点で利用できる国の制度のうち、もっとも有利なものを選んだ結果的なところはあろうかと思います。

 現在最も多い「農業集落排水処理施設」は、農林水産省の管轄で、詳しくは「農業集落排水施設の整備」にありますが、処理水を農業用水に利用したり、汚泥を堆肥として利用したりを想定した事業です。
 農業振興地域での整備を前提とし、集落合意のもとで整備が進むもの。目的からして、雨水の処理は行ないません。

 一方、将来的に廃止予定のコミュニティプラントは、生活排水を処理するための小規模な下水処理施設です。廃棄物処理法に従って設置されるものです。
 住宅団地等に設置されるものは環境省が所管するようですが、一般には上述した「農業集落排水施設」や通常の公共下水道に位置づけられるものもあるそうです。

 こちらもやはり雨水は含みません。丹波市では上記した二つをあわせて「丹波市コミュニティ・プラント及び農業集落排水処理施設条例」で定めています。

 丹波市内3カ所の「公共下水道」は下水道法に基づく施設で、管轄は国土交通省になります。主として市街地における下水を処理するもので、柏原、氷上中央、氷上東が対象です。
 同じく下水道法に基づきますが、市街地以外での整備を前提としたのが、「特定環境保全公共下水道」です。
 これらの公共下水道は、雨水も処理対象に含みます。ただし、現実的に実施しているのは氷上の東部と西部の排水機場のみです。

 なお、丹波市ではこれらのほかに、青垣地域では「合併浄化槽」による整備が進められています。

 全人口に対する整備率は、公共下水道で52.7%、農業集落排水で27.4%、コミュニティプラントで3.6%、合併浄化槽で15.2%となっており、1.1%が未整備です。

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