111回9月議会議案徹底解説

 9月議会は決算審査がメインです。

 当初に提案された議案等は45件。このうち13件が一般会計や特別会計の決算で、これらは賛否を問うのではなく認定するかどうかが諮られます。

 人権擁護委員が12名、これらは同意するかどうかが諮られる案件として個別に議案となっています。残る20件のうち11件は一般会計や特別会計の補正予算です。

 ということで、純粋な(?)議案は9件です。以下にそれぞれを解説します。

少し多め、丹波市の人権擁護委員

 人権擁護委員制度については、法務省の「人権擁護委員制度の概要」に詳しいです。
 丹波市では現在23名の人権擁護委員がいらっしゃり、そのうち今回、12名を推薦するものです。任期は3年。

 ちなみに「人権擁護委員定数規程」によれば、法務省としては人口6万~8万の市では10人を基本としています。丹波市はずいぶん多いですね。
 これは合併時に旧町の定数を足した人数を基本としているためです。一時期減らしていた時期があったそうですが、面積が広く、負担を考えるとやはり多い方が良いということで、法務局と相談して認めてもらっているとのこと。無報酬とのことですから、ほんとうに、お世話になります。

 人権擁護委員は法務大臣から委嘱されます。委嘱にあたっては、市長が推薦した者の中から、弁護士会及び兵庫県人権擁護委員連合会の意見を聞いて行うとあります。
 市長は、「人格識見高く、広く社会の実情に通じ、人権擁護について理解のある社会事業家、教育者、報道新聞の業務に携わる者等」そして「弁護士会その他婦人、労働者、青年等の団体であつて直接間接に人権の擁護を目的とし、又はこれを支持する団体の構成員」から、議会の意見を聞いて推薦するきまりです。

 今回は12名のうち女性が1名。全国的には3割が平均です。現在23名のうちでは10名ほどが女性でそのうち4名が任期満了ということです。結果的に女性の数が減ることになりますが、地域との相談の中で出てきた方々とのことで、やむなしではあります。
 むしろそうして地域で推挙されるときに女性の名前がなかなか出てこない社会の変革が求められるということでしょう。

 年齢は60代がほとんど。こちらは経験のある人格者となると、仕方がないところでしょうか。

過去の間違いをどう正すか

議案88号 丹波市・一部事務組合公平委員会設置に関する規約の変更に係る協議について

 公平委員会というのは、「地方自治法202条の2の2項」及び「地方公務員法 7条の4」によって規定された組織です。職員が人事面で不平があった場合に相談を受け付けたりする組織で、定員は3名です。(参考「公平委員会のご案内(丹波市)」)
 丹波市の場合、市だけではなく、氷上多可衛生事務組合及び丹波少年自然の家事務組合と共同して設置されています。事務局は丹波市にあります。

 さて、この任期ですが、地方公務員法(第9条の2の10項)で4年とされています。ただし、受け付けた苦情などについては継続的に相談が行われるので、途切れないようにする必要がありますね。
 そこで地方公務員法では、附則5で次のように定めています。

最初に選任される人事委員会又は公平委員会の委員の任期は、第九条の二第十項本文の規定にかかわらず、一人は四年、一人は三年、一人は二年とする。この場合において、各委員の任期は、地方公共団体の長がくじで定める。

 こうすることで、委員の任期をずらしていくわけです。

 ところが。丹波市発足時、これをやってなかったんですね。最初の任期をずらさず、みんな4年にしちゃった。
 法律の主旨からすれば、任期をずらすべきですね。でも、ずらせるのは「最初の任期」のみです。

 困った。どうしよう。
 考え方としては、いったん解散して即また委員会を立ち上げることで「最初の任期」を作るか、今回の改選だけの特例を作るか。

 結果的に、今回、「丹波市・一部事務組合公平委員会設置に関する規約」に、次の附則を追加することとしました。

令和3年1月17日を始期として選任される公平委員会の委員の任期は、1人は4年、1人は3年、1人は2年とする。この場合において、各委員の任期は、丹波市長がくじで定める。

 厳密には、地方公務員法に反した附則という考え方もできますが、本来の法律の主旨に添うためのものなのでやむを得ない、という判断です。

 なお、議案としては、このように規約を変更するための協議を他の事務組合と行いますよという議案です。議会の議決を経ないと協議を行えないのです。

議案95号 丹波市立学校等整備基金条例の一部を改正する条例の制定

 学校の整備等を行うときの財源として利用できる基金の利用用途を変更するものです。具体的には、「学校等の新築、改築及び改修」とあるのを「学校等の新築、改築及び設備の整備」に、「小学校、中学校」とあるのを「小学校、中学校及び学校給食センター」に改めます。

 実はこれまでも学校給食センターの設備整備などに基金を利用してきており、その実態に条文をあわせるものです。え、これまで条例違反だったのという心配もしますが、まあ言葉の綾の部分もあり、拡大解釈していたのを厳密に表記するという考え方ですね。

公共交通の維持など

議案87号 中型ノンステップバス車両購入契約の締結

 56人定員のノンステップバスの購入です。2,000万円以上の不動産又は動産の売買契約は議会の議決を必要とすることから、今回議案にあがっています。
 それにしても、審議資料に何のために必要とするか、記載が無いのですよね。こういうところ、ていねいに資料化してもらいたいと思います。

 別途確認したところでは、現在神姫グリーンバスに無償貸与しているうちの1台が更新時期となったことに伴うものとのことです。
 で、その無償貸与ですが、平成22年3月に「丹波市地域公共交通総合連携計画」がまとめられ、この計画をもとにデマンド型乗合タクシーが導入されたりしたのですが、この計画時に一環としてあがった内容に基づいているとのことです。
 確かに柏原~氷上~青垣路線を図示して、「小型低床バス」の必要性などが記述されています。ただ、具体的記述まではありませんけれども。

議案89号 丹波市税条例等の一部を改正する条例の制定について

 新型コロナウイルス感染症の影響で、イベントが中止、申し込みをキャンセルされた方もいらっしゃることと思います。
 その際、政府が示す条件に合致したイベントであれば、チケットを払い戻さず、寄付することで、寄付金控除の対象となる制度ができました(上限20万円)。

 詳細は文化庁の「チケットを払い戻さず『寄付』することにより、税優遇を受けられる制度」をご覧ください。
 これに伴い、丹波市の税条例を改正するものです。

議案90号 丹波市手数料条例の一部を改正する条例の制定

 個人番号通知カードが廃止されました。

 これに伴い、丹波市の手数料条例から、個人番号通知カードの再交付の手数料部分を削除するものです。

議案91号 字の区域変更及び字の廃止について

 地籍調査事業に伴い、錯綜していた字を整理するものです。柏原地域、山南地域で対象があります。

議案92号 市道路線の認定(北太田青田線)
議案93号 市道路線の変更(谷川青田線)
議案94号 市道路線の廃止(青田東西線)

 山南地域から丹波篠山市に向かうバイパスが開通しました。旧道に代わりバイパスが県道認定されるため、山南町時代の覚書に基づき、旧道を市道として引き受けるものです。
 また、市道区間を兵庫県に移管することに伴う変更・廃止も伴います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください