<病>のスペクタクル―生権力の政治学

生権力というのは、西欧の近代社会で行使されている権力を名づけた、フーコーによる造語だ。美馬達哉さんが第四章「<生>のテクノスコープ」で行っている解説を参考に、少しまとめておこう。 君主が絶対的だった封建社会では、人々は、従わなければ殺されるという「死の権力」に 続き …

ひきこもりの<ゴール>―「就労」でもなく「対人関係」でもなく

「就労」でもなく「対人関係」でもなく、とある。 逆に言えば従来のひきこもりの出口は、「就労」あるいは「対人関係」におかれていたということになるんだろうね。そのあたりの社会的文脈を、石川良子さんはこんな風に振り返っている。 まず、ひきこもりが新聞にとりあげられる 続き …