初日から中7日間あって、2日目の本会議が開かれました。
本会議2日目は、市長からの所信表明の後、議案の提案が行われ、午前中で散会となりました。市長の所信表明については新聞報道等もされていますので割愛して、今回は12月議会に提案された議案について、ざっとご紹介します。
で、その前に。丹波市議会の定例会は、3月、6月、9月、12月に行われます。このうち、特に重要なのが3月の定例会で、翌年度の予算審議が行われます。また、9月の定例会も、前年度の決算審議が行われるので重要です。
今回、12月の定例会は、今年度の予算に対する補正予算の審議が中心です。当初予定していた予算から変更する点について審議するってことですね。
ただ、この自治体の予算書、見慣れるまでが大変。ぼくもちょっと勉強しつつ、以下、書き留めていきますね。
12月議会に提出された予算だと、歳入、歳出とも約6億円増額となり、当初予算と合わせると、丹波市としては年間およそ400億円の予算規模ということになります。1日1億円以上が使われている、1人あたりにすると1日約1,700円。
で、6億円のみどころ。
支出の増加で大きいのは黒井小学校校舎、春日部小学校体育館の修繕3億円、柏原中学校の修繕1億5,000万円。来年度予算で取り掛かる予定だったものを、国の二次補正予算を利用できることになり、今年度予算に前倒ししたということです。今回の予算書を見ると、「小学校施設整備事業(学校教育施設等整備事業債)」として2億5,640万円、「中学校施設整備事業(学校教育施設等整備事業債)」として1億1,350万円がそれぞれ追加され、また、もともとあった「中学校施設整備事業(一般単独・合併特例債)」に9,500万円増額されています。
カッコの中に記されたのは何だと思うわけですが、これが国が準備している事業の名前ですね。合併特例債ってのはよく聞きますが、国が返済の75%を負担してくれるもの。しかも事業費の95%まで借金で賄っていい(充当率)ってことと。学校教育施設等整備事業っていうのは、国の負担は半分のようです。充当率も90%が天井。国の二次補正を利用といっても、費用はいったんは「借金」で賄うことになるわけですね。その借金で補う分の比率や返済のうちどのくらいを国が負担してくれるか、事業によって決まっているということですね。
こういうのあれですね、予算書見ただけでは、将来的な市民の負担がどのくらいになるか、今ひとつつかみづらい。借金の返済のうち一定部分は市民が負担するわけですしね、そういうところも、意識しておかなくてはいけないですね。
学校の修繕に関しては、今回の補正予算にあげるものの、実際の工事は来年度の夏休みになります。確保した予算を来年度に繰り越すということになります。これを「繰越明許補正」というらしく、今回の補正予算で合わせて提案されています。
逆に、来年度以降の予算で予算化する予定のもので、契約は今年度のうちに行いたい、といった場合。そうした金額は、「債務負担行為」として別表にあげられています。
今回の補正の場合だと、たとえば柏原と氷上の斎場の火葬業務を来年度からの3年間委託するための費用として約1億2,400万円、また、来年度予定されている「活躍市民によるまちづくり事業補助金」の費用として400万円、「TAMBA地域づくり大学」開催費用として600万円といった事項が、新たに債務負担行為として追加されています。
一方で、「春のイベント開催補助金」として予定されていた150万円は廃止となっています。こちらは、春日スタジアムで予定されていたプロ野球の試合に関わる費用のことですね。オリックスの本拠地移転で、毎年春日で行われていた試合が中止になりました。
「ふるさと寄付金」が当初予算9,800万円としていたところ、2億5,000万円と1億5,000万円も増加しています。これは返礼品を充実し、専門サイトに登録したりしたからかな。その代わり、7,000万くらいは返礼品にかかっているし、およそ10%は委託料として支払わなくてはいけないことになっているみたい。とすると、実質的には1億円ほどの収入増加と考えていいですね。まあ、返礼品は市内事業者から購入されますので、丹波市の産業振興につながっている面はあるでしょうね。
ほか、大きいのは、人事院勧告に合わせて、職員給与が引き上げになることに伴う予算の増加です。今年度の4月に遡って行われます。
さて、ブログを書いてから公開するまでしばらく寝かせていたため、いよいよ明日は補正予算の特別委員会です。予算を審議するための委員会で、3つの常任委員会とは別に設置されます。
通常の予算の場合だと、特別委員会をさらに、常任委員会に合わせて3つの分科会に分けて審査しますが、今回、新人も多いし、それほど項目が多くないからということで、分科会に分けず、全員による特別委員会となりました。
先輩議員がどんな質問をされるか、勉強をしつつ、自分もがんばらねば!
【以下は補正予算の中から、金額の大きなところのメモ】
<歳入>
・国庫の児童手当負担金3,586万円減(児童手当減に付随)
・国庫の土木費の補助1,300万円減
・国庫の小学校学校施設環境改善交付金3,253万円増
・国庫の中学校学校施設環境改善交付金3,197万円増
・県の児童手当負担金706万円減
・県の地籍調査事業補助金1,026万円増
・県の農業再生事業補助金750万円増
・県の災害関連補助事業補助金480万円増
・県の河川改良委託金4,000万円減(県直接事業になったため)
・ふるさと寄付金1億5,175万円増
・財政調整基金から1億9,190万円繰入
・市債2億1,840万円増
<歳出>
・いきいき定住住宅関連870万円増
・ふるさと寄付金関連2億4,552万円増(積立金1億5,175万円含む)
・資産税賦課徴収事業2,187万円減(航空写真撮影業務委託分)
・国民健康保険特別会計繰出金1,061万円増
・児童手当支給事業5,000万円減
・保育所補助金826万円増
・こども園整備関連4,512万円減
・感染症予防事業928万円増
・地域医療総合支援センター整備事業2億1,316万円減
・野猪等防除事業442万円増
・担い手農業者等災害復旧援事業1,125万円増(申請が多かった)
・ため池整備事業319万円増
・多面的機能発揮推進事業177万円増
・県単独災害関連圃場整備事業工事請負2,994万円増
・地籍調査事業1,554万円増
・林業工事請負400万円増
・森林整備地域活動支援交付事業300万円増
・小学校施設整備事業3億550万円増
・中学校施設整備事業1億5,051万円増
・歴史民俗資料館の屋根の修繕435万円増
・文化財整備849万円増
・三塚・長尾テニスコートの管理費用770万円減
・スポーツピアいちじま管理220万円増
・橋の災害復旧4,120万円増