進むDV対策と学校統合

 9月議会に提案されている議案解説。

議案66号 丹波市配偶者等からの暴力対策推進委員会設置条例

 丹波市では「第2次丹波市配偶者等からの暴力対策基本計画」を定め、いわゆるDV対策等に取り組んでいます。

 この2次計画が2022年度までが期限となっているため、次期の計画を立てるために委員会が設置されます。
 この計画そのものは、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律の第2条の3第3項に、策定が努力義務として記されている計画です。

 今回、第3次計画を立案するわけですが、前回計画を立てる際の委員会設置条例とはひとつ、大きな違いがあります。
 それは、前回が期限を設けた条例(「この条例は、平成 30 年3月 31 日限り、その効力を失う。」)であったのに対し、今回の条例は期限が設けられていません(委員の任期は2年と定められています)。

 どうしてでしょうか。

 審議資料によると「あわせて、進捗状況の把握や課題分析等を一体的に行うことにより、計画に掲げる施策を着実に推進する」とあります。計画を策定するだけではなく、その後の進捗も確認していこうということです。

 先に紹介した第2次基本計画を見ると、計画期間中の目標として、「配偶者暴力相談支援センター」の設置や「PDCAサイクルの考え方に基づく計画の進行管理と評価・検証を行う体制の整備」が計画されています。
 このうち、配偶者暴力相談支援センターは令和2年4月に設置されました。そして今回、進行管理や評価・検証を行う体制の整備を行うということです。

 計画に添って着実に実行に移されていることが分かりますね。頼もしい。行政というのは、こうあるべきと思います。

 なお、今回の委員会は、地方自治法138条の4第3項に基づいて設置されます。委員会の設置ではよくある根拠かな。なので、引用しておきます。

普通地方公共団体は、法律又は条例の定めるところにより、執行機関の附属機関として自治紛争処理委員、審査会、審議会、調査会その他の調停、審査、諮問又は調査のための機関を置くことができる。ただし、政令で定める執行機関については、この限りでない。

市有財産関連の条例

 9月議会では、市有財産の扱いに関する条例もいくつか出ています。簡単にご紹介しておきます。

議案64号 市有財産の無償貸付(旧芦田小学校)

 旧芦田小学校は、現在一般社団法人SSKTさんにより、障がい児支援の施設として利用されています。この貸付期間が切れることから、5年間延長するもの。

議案68号 丹波市立鴨庄小学校の廃止
議案69号 丹波市立山南中学校の廃止
議案70号 丹波市立和田中学校の廃止
議案71号 丹波市立学校の設置条例の一部を改正
議案72号 丹波市アフタースクール条例の一部を改正

 これらは関連する条例です。鴨庄小学校と吉見小学校が合併することに伴い、存続は吉見小学校なので、鴨庄小学校を廃止します。
 併せて、吉見のアフタースクールを拡充して、鴨庄の子どもたちも受け入れるようにするための条例改正が提案されています。

 また、山南地域の中学校は、現在の山南中学校と和田中学校を廃止し、新しく「山南中学校」を設立します。

 小学校の場合と中学校の場合では、一見「吉見小学校」と「山南中学校」が残るような印象を受けますが、条例改正の扱いが違いますね。
 小学校は吉見小学校が存続しますが、中学校は現在の山南中学校は廃止、新しい山南中学校が設立されることになります。なので、廃止条例だけではなく、新しい学校を記述するために設置条例の改正が必要です。

議案73号 丹波市立薬草薬樹公園条例の一部改正

 現在の山南中央公園は新しくできる山南中学校の敷地となります。
 そのため、山南中央公園は、薬草薬樹公園と和田中学校跡地を利用して、一体化した都市公園として移転整備されます。
 それに伴い、薬草薬樹公園内の「山南薬草等農産物集出荷貯蔵施設」と「山南企業会館」は解体されます。そのための改正です。

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