2019年度決算を予算と比較する

無駄な事業の整理統合と補助金業務の効率化

 さて、決算審査の結果です。

 予算決算常任委員会最終日に、市長から「丹波市農畜産物等の輸出推進」については見直すとの発言がありました。
 決算審査では、上述したように、現時点で事業を行うことの意味を問い質しました。その結果、見直しにつながりました。
 よく行政は走り出した事業は止められないと言いますが、そういう意味では、決算審査を通じて立ち止まるきっかけを作れたかなと思います。

 またもう一点「補助金事務」についても委員会として意見を付してほしいと提案し、取り入れられました。

 補助金申請をされた方はご存知かと思いますが、このところの不祥事もあって、丹波市の補助金支給に伴う事務書類や作業は膨大になっています。このため、「こんなに書類がたいへんなら活動しない」といった声が出ているという議論がありました。

 不正を防ぐなら、団体の側の役員定年あるいは監事制度などの規定を求め、自浄効果を期待する一方で、申請書類は簡素化し事務作業を削減することを考えてもいいでしょう。
 自治会のような地縁団体から民間有志の団体まで同じ基準でいいのか、また一律の基準で給付するものか競争的性格のあるものか、補助金の性格によっても違ってくるはずです。
 加えて、捺印の廃止やメールでも領収書として認められるなど、デジタル化も進んでいきます。現状に即した見直しや仕組みの構築も不可欠です。

 調査研究していると、神戸市では補助金申請のオンライン化を行い、入力項目を半数に減らしたといった事例がありました(参考「神戸市でオンライン申請が加速。スタートアップへの一括委託が功奏」)。
 当局に問うたところ、市民からの補助金申請手続きへの不満の声は届いており、10月から見直しに向けた各部署のヒアリングを進めていくとのことでした。

 審査報告には、次のように意見を入れていただきました。

補助金の交付に関するルールが厳格化されたことにより、老人クラブの減少をはじめとする各種補助制度の申請件数の減少など、市民や事業者の自主的な活動促進に停滞や萎縮を招いている傾向がある。一律にルールを適用するのではなく、補助金の透明性を確保しつつ、それぞれの補助制度の目的や性格に適応した手続きとなるよう規則及び運用の見直しを図られたい。

(予算決算常任委員会議案審査報告書、令和2年9月30日)

「2019年度決算を予算と比較する」への1件のフィードバック

  1. 重ねてコンプライアンスの徹底と職場風土の改善を求める決議で隠蔽(体質)で議論していたが、車検切れはのことは先週知ったよ。これって隠蔽じゃないの? 利用する者にとって重要なことだよね。このような大事なことは弱者まで届かないし、面倒な業務は隣課や他課から一個人に押し付けてくるし、パワハラも隠蔽されているよ。隠蔽体質だから。議員さんたちぜんぜん見に来ないね。職員がしっかり働いているかどうか。これが市政風土なのだ。

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