第2次丹波市総合計画後期基本計画とSDGs

 さて、第2次丹波市総合計画後期基本計画の特徴としてSDGsへの言及があることについては「第2次丹波市総合計画後期基本計画と3つの重要計画」で述べた通りです。

 ここから先は、この「SDGs」を軸にして、後期基本計画を読み込みます。

 あらかじめお断りします。先日の議員総会で確認したところ、市長からは「丹波市ではSDGsへの取り組みは『これから取り組む』という段階」という発言がありました。
 つまり現在起案されている「後期基本計画」ではSDGsに言及されているものの、中身への反映はされていないという状況であることは、当局も自覚されています。

 従って、そこをあえて「SDGs」を軸に読み込むとなると、どうしても足りないところが目に付いて辛口の評価になります。
 それはこうした状況ゆえで、決してこの後期基本計画に携わった方々の取り組みを否定するものではありません。

 それもあって、以下に述べることの主要な部分は議員総会で指摘しましたが、市長の答弁を受け、意見として受け止めてもらっておき、あえてそれ以上の回答は求めませんでした。
 あらかじめご承知おきいただければ幸いです。

なぜSDGsを軸に読み込むのか

 ところで、そもそもなぜSDGsを軸に読み込むのか。

 基本には、SDGsがこれから世界や日本で取り組む大きな方向を示しており、丹波市もそこを目指して進むべきだからです。

 その上で、後期基本計画のベースになる基本構想との整合性があります。
 基本構想については「丹波市総合計画を読み返す」で触れましたが、丹波市が目指す「将来像」「まちづくりの視点」「基本姿勢」は、SDGsともよく整合します。

 つまり、第2次丹波市総合計画の基本構想を達成するために、後期基本計画のバロメーターとして「SDGs」を組み込むことで、より計画の質を高められる可能性があるのです。

 ときどき勘違いされますが、SDGsの眼目は特定の事業を行うことではなく(もちろんモデル的な事業を位置づけることは可能ですが)、丹波市も世界とゴールを共有するところにあります。
 車に例えれば、SDGsというダッシュボードを確認しながら市政を運転する、そう考えれば分かりやすいでしょうか。

8つのまちづくり目標とSDGs

 今回の後期基本計画には8つのまちづくり目標が描かれています(「丹波市総合計画を読み返す」の最終段落参照)。基本構想部分は変わりませんし、この8つの目標はひとまずそのままで良いとします。

 SDGsでは、計画策定にあたり「バックキャスティング手法」の重要性が指摘されます。バックキャスティング手法というのは、あるべき未来の姿を描き、そこから現在何をすべきかを描く手法です。

 丹波市の後期基本計画でも「5年後のまちの姿」が描かれています。ところが正直なところ現在の延長で描いてしまっているようで(つまり未来予測に過ぎない)、そこから現在までバックキャストしても現在の姿にしかならないという皮肉があります。

 SDGsでは2030年のゴールが描かれています。であれば、せめて8つのまちづくり目標ごとにでもSDGsの17のゴールをマッピング(あてはめ)し、それぞれの目標に含まれる施策の妥当性を評価すべきと考えます。

 詳細は稿を改めますが、ぼくなりにざっとマッピングした結果をご紹介します。

  1. みんなで支え、育む生涯健康のまち
      
  2. 誰もが住みたい快適生活のまち(前期は「誰もが住みたい定住のまち」)
     
  3. あいさつでつなぐ安心して暮らせるまち
     
  4. 美しい自然と環境を大切にする源流のまち
        
  5. ふるさとに愛着と誇りをもった人づくりのまち
      
  6. 丹波力を活かした創意ある元気なまち
     
  7. 市民が主役の豊かな地域力の向上
  8. 将来を見据えた計画的で効率的な行政経営

 この作業だけでも、ぼくには多くの発見がありました。

持続可能性とSDGs

 「後期基本計画と3つの重要計画」で述べましたが、基本計画の冒頭に「持続可能性の維持に向けて」とする一節があります。

 残念ながら、この一節の主眼はSDGsに無く、踏み込みが足りません。

 せめてこの節にSDGsを盛り込み、論点として触れられた3つの重要計画と並べて、SDGsの達成に向けて必要な視点として、以下に述べるようなことがらを盛り込んでもらいたかったと思います。

 SDGsに関係して、前述のバックキャスティング手法の他に、情報社会を見据えたSociety5.0という社会像、あるいは地域のあり方についてはFEC自給圏といった用語がよく出てきます。

 Society5.0というのは、IoTやロボット、AI等の発展を利用してイノベーションを創出し社会的課題を解決する、これからの社会のあり方を表現する言葉です。
 内閣府のサイト「Society 5.0」を参照していただければ分かるように、国も力を入れており、地方創生戦略の新たな視点のひとつでもあります。

 ところがですね。

 丹波市の後期基本計画では、Society5.0の視点は、ほぼ無いと言ってよいです。今後5年にこの分野は大きく変革していくと予想されるのに、視点さえ欠くようでは、取り残される懸念がぬぐえません。

 もうひとつのFEC自給圏。こちらは経済評論家の内橋克人氏が提唱されたもので、さいきん界隈でよく目にします。
 Food(食料)、Energy(エネルギー)、Care(医療、福祉、介護)を地域内で自給できるようにし基幹産業に育てることで、地域内の経済循環が成り立ち、雇用の創出や地域の自立につながるとするものです。

 Foodに関してはもちろん、森林を保有する丹波市にとってEnergyは強みを出せる分野です。そしてCareもまた、新病院ができ、強固なコミュニティが現存する丹波市にとって強みを出せるところです。
 FEC自給圏という考え方、大いに参考になるのではないでしょうか。

 それでは、こうした視点を後期基本計画に持ち込むとして、具体的にどのような点を改善できるでしょうか。
 稿をあらためて述べます。

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