チャレンジを応援するということ

前回ご報告の通り、4月17日から18日にかけて、行政視察に出かけてきました。

「つながり」を生み出す仕組み

最初に訪れたのは『ウィズあかし』です。昨年から、生涯学習、男女共同参画、市民活動支援の3つの機能を一括して、一般財団法人明石コミュニティ創造協会に委託管理に出されています。市からの出向の方も含めて、総勢26名での運営。
フリースペースで年間200近いイベントが開催されるなど、さっそく市民の「つながり」が生まれている様子。ポータルサイト「まちなびAKASHI」にそのにぎわいを感じることができます。

印象的だったのは、市民を巻き込んで運営する仕組みが豊富なこと。

たとえば「ウィズあかしサポーター制度」。これはウィズあかしで行われるカフェの運営や図書整理のボランティアなどで活躍いただく仕組み。より専門性の高い内容については「市民コラボレーター」といって、たとえば職業体験イベントの際にノウハウをお持ちの方に協力いただいたりされています。
丹波市でもやってみたいと思っていることをすでに実現されているのが「みんなの講座」。市民の方が講師になる仕組みですが、なんと、昨年度は54件の応募があり、審査の上9件採用されたそうです。なおかつ、講師の方向けの研修もされているとか。

図書館とコラボした「絵本に出てくるPIZZAをつくろう!」イベントなど、施設周辺の団体との連携も図られています。
また、いわゆるテーマ型の市民活動だけではなく、地縁型組織である自治協議会等の活動支援も行われていることが印象的でした。

 

ビジョンを描いた「生態系図」

その後島根県に移動して、2日目は雲南市。以前から、キャリア教育に熱心なまちとして、また小規模多機能自治に取り組まれているまちとして知っていたのですが、今回視察にあたって、現在ではこれらを統合した視点から取り組まれていることを知りました。

その視点というのが、「子ども×若者×大人チャレンジの連鎖による持続可能なまちづくり」で取り組まれている6つのプロジェクトを描いた「生態系図」です。
この図は、市として目指していることを市民の方に共有する手法として秀逸ですね。ビジョンの図式化は重要だなぁとあらためて思いました。

このうち、若者のチャレンジ支援としては、「地域プロデューサー養成講座」を2011年からスタートされていて、これが「幸雲南塾」として発展的に充実しています。起業7件他の成果、51名の新規雇用と2.8億円の経済効果を生んできたという調査もあるとか。

一方、子どものチャレンジ支援としては、「夢発見プログラム」と題された、キャリア教育です(このあたりも見せ方がうまいですね!)。
ここにおいては、コーディネーターの存在が重要です。中学校には「教育支援コーディネーター」をおいてコミュニティスクールの推進役や職業体験の支援を実施。小学校においては「地域コーディネーター」を住民の方から配置、学校が地域で活動するときの支援を行っています。また、高校には「教育魅力化コーディネーター」を配置。こちらはNPO法人カタリバさんに業務委託されています。

ちなみにカタリバさんは、全国の大学から地域課題の解決手法を体験しに大学生を受け入れる「雲南コミュニティキャンパス」業務も受託されています。カタリバさんの活躍も大きいなと感じました。

雲南市に学んだビジョンを図示することの重要性。そして、ビジョンを駆動させるエンジンとして参考になる、明石市の取り組み。
それぞれに補完する内容で、たくさん刺激をいただいてきました。

蛇足・よくある勘違い集(笑)

  • 温泉にでも泊まってどんちゃんやってるんじゃないの?
    →ビジネスホテルのシングルルームと決まっていて、宿泊費上限も定められているので、温泉には縁がありません。
  • 美味しいものが食べられてうらやましい
    →ホテルでの朝食を含め、食事はすべて自腹です。
  • お土産たくさん買ってきてね
    →お土産を配ると公職選挙法違反です。

 

 

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