レイマンコントロールとは? そして今回審議する諸議案について

さて、補正予算以外の、本会議に出された議案についても見ておきましょう。

まず、同意案件というのが6件あります。これは人事に関わる案件です。丹波市の監査委員や教育委員会委員が提案されており、議会同意が必要です。このうち、監査委員については、民間から1名、議会から1名を選任するわけですが、即決ということで、委員会に付託せず、本会議でそのまま採決され、同意となりました。

本会議では、教育委員について、質疑が出されました。主としてレイマンコントロールについての質問でした。
うむむ、レイマンコントロール。そういえば聞いたことあるなぁ。文民統制みたいな使われ方じゃなかったっけ、と思って調べてみると、素人、というか一般常識人の目線からの意見を施策に反映させる目的の仕組みで、たとえば教育委員に教育畑の人ばかりではなく民間人も登用すべきという考え方です。

【参考】「教育委員会制度について(文部科学省)」
現在各自治体における教育経験者の割合などの調査も含め、全体像が把握できます。

【参考】「教育委員会制度のあり方(文部科学省)」
第41回中央教育審議会総会での配付資料の中から。レイマンコントロールに関する論点が整理されています。

今回提案された委員さんは、もともと民間企業の方なのですが現職が教育大学の准教授と教育畑とあって心配されている。というか、そもそも現在の教育委員に学校関係者が多いのではないかというのがむしろ心配されているというか(しかし今さらそこは問えません)。
本件についての同意・不同意はともかく、こうして議会の場で質疑しておくことで、今後の教育委員選任にあたってはよりレイマンコントロールを意識し、住民の思いを教育施策に反映させられる委員構成になっていくことにはなるでしょうね。

議案としては、議案第116号から第135号まで、20件の議案が提案されました。

ぼくたち市民に身近なところでは、次のような議案があります。

施設の地元譲渡関係
柏原人権啓発センター、市島の友政グラウンドゴルフ場、氷上のかどのの郷がそれぞれ地元に譲渡されるものです。
春日文化ホール、ライフピアいちじま大ホールの使用料の見直し
冷暖房加算などを廃止して分かりやすくするとともに、実質的には利用料が下がる形になります。
農業委員会の定数変更
現在46人が24人になります。上限24名かつ農家以外からも選ばなくてはいけない等という国の法律改正を受けたものです。これまで小学校区ごとに人数調整されていたのが変わってきますが、丹波市では「農地利用最適化推進委員」として農業委員の他に25名を別途選出することにしており、激変緩和にはなっているかなと思います。
定住促進住宅の設置
定住促進住宅というのは、空き家を10年間丹波市が借り受けて(固定資産税程度の賃借料)改修し、主として子育て世代の移住希望者に貸し出すものです。現在、市島の百毫寺と春日町の中山で、公募型プボポーザルで決定した事業者による改修作業が行われています。
市島の学校給食センターを廃止(春日に統合)
今後は春日、青垣、柏原・氷上の3つのセンターからそれぞれ配食されることになります。先に示された「学校給食運営基本計画」に基づくものです。

その他には、指定管理関係の議案が何件か出ています。福祉関連施設(木の根センター、ハートフルかすが、さんなん荘など)を社会福祉協議会に指定管理するほか、青垣のパラグライダー練習場、ゆりやまスカイパークについても、それぞれ民間に指定管理する旨の議案が出されています。
また、2,000万円以上の契約は議会にかけることになっているため、3,821万円に上る基幹系システムの機器更新契約についても、議案として出されています。

議案の審議は各委員会に付託されました。本会議での採決は27日(火)となります。

パラグライダー練習場

付託を受けて委員会では議案を審査するわけですが、現地を見ておくことも大切ということで、議案審査に先立って、それぞれの委員会で、現地視察を行いました。こちらの写真は、総務常任委員会で青垣のパラグライダー練習場の視察に訪れた際の様子です。
ところで、この案件については、委員会が終わった後になって、運営に携わる方から新しい情報を得ました。現地を視察するのもたいせつですが、議案について、より詳細な質問を出すなどしておかなくてはいけないなぁと気付かされました。

※2016年12月31日、参考資料を追加、また現在の教育委員会の委員さんの構成についての表記を修正。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください