見どころの少ない(?)2020年度予算

市民社会の成熟へ

 人口減少とともに丹波市の歳入は減ります。それに伴い、歳出規模も絞らざるを得ません。行政で担えないことが増えていくと想定しなくてはいけません。
 ですから今後、市民の力でまちを作っていく世の中になっていきます。そのための支援を行うのが市民プラザ。

・市民プラザの運営 3,359万円

 重要な機能なのですが、お役所的になってもいけない。われわれが活用していくという姿勢も重要です。そういう意味では、運営を自分たちでやるという市民が増えていくことが求められます。そこへ向けて流れを作れるかどうか。
 事業費には場所の賃借料800万円や光熱水費300万円なども含まれます。また、男女共同参画関連の事業費が486万円。

・法定外公共物の整備等に係る財政支援 1,539万円

 村の中の道路(里道)などは、自治会で修繕しなくてはなりません。そんなときの補助率が昨年度からあがっています。最大で10分の7(上限140万円)の補助率です。
 また、自治会の人たち自身で作業を行うなら、材料費は100%補助(上限10万円)です。

経済の活力

・歌道谷公共用多目的用地調査 1,404万円

 市内の工業団地はほぼ埋まってきている状態で、春日町に残るこの用地は、インターにも近いことから、今後、可能性があります。職場を作るためにも、必要な調査かと思います。

・Bizステーションたんば 1,200万円

 販路開拓支援や起業、6次産業支援を行ってきたところですが、新しく事業承継の支援がメニューに加わります。黒字ながら後継者不足で事業を閉じるというもったいないことが起こらないようなマッチングが望まれます。

 一方、観光振興面では「水分れ氷上回廊」と「丹波竜」の二つのミュージアムと道の駅整備が目玉でしょう。

・丹波竜ミュージアム構想 750万円
・水分れ氷上回廊フィールドミュージアム 2億8,450万円
・道の駅「丹波おばあちゃんの里」再整備 3,300万円

 水分れは現在の資料館のリニューアル工事を進めるもの。来場者3万人を見込みますが、これ、単に観光振興だけではなく、丹波市にしかない資源、また丹波の森や有機農業にもつながる特色として、市民の誇りを醸成する重要な取り組みであると考えています。

 また、丹波竜ミュージアムは山南支所庁舎1階を丹波竜化石工房の拡充スペースにしようという構想です。基本計画の策定を予定しています。

 道の駅は、基本設計、実施設計の費用です。令和3年4月から工事に入り、令和5年4月のリニューアルオープンを予定しています。
 物産館を1.8倍ほどの売場面積にしたり、恐竜遊具を新設したり、駐車場を改修したりといったことが目指されています。

農業の活性化

・農の学校の受講生・修了生支援 1,098万円

 家賃補助として受講生に月2.5万円(1/2以内)、修了生に2万円(1/3以内)がそれぞれ1年間補助されています。新しく、修了生が農業用機械等を導入する際に60万円(補助率1/2)の補助が予定されています。
 修了生が選べるほどの「農業の就職先」が無いのが悩みですね。それを作ることをしなくてはならないのではないか。

・有機JAS取得、GAP認証取得支援 195万円
・丹波市産農林水産物並びに農林産物加工食品の輸出促進 204万円

 有機JAS認証経費の80%(上限10万円)、GAP認証経費(上限11万円)を補助。輸出にかかる費用(広告宣伝費や旅費、輸出拠点整備等)や加工食品製造機械導入に対して50%(上限50万円)が補助されます。

 以上、主だったところを紹介しました。

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